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最上町行財政改革大綱

 

 

Ⅰ.はじめに

 

 最上町における行財政改革の歴史は、二度にわたるオイルショックを経て、地方公共団体をとりまく社会経済情勢、財政事情の悪化から、適正かつ合理的な行政を実現するために、昭和61年に「最上町行財政改革大綱」を策定し、事務事業の見直しや組織機構の改革に取り組みました。


 しかしながら、バブル経済の崩壊後、景気の低迷に加え少子・高齢化・過疎化等の進行により、本町を取りまく行財政環境は以前にも増して厳しいものとなりました。この事態に直面し、平成8年に策定した「最上町行財政改革大綱」を基に、事務事業の見直しや時代に沿った組織機構の改革、財政の健全化を推し進めてきたところであります。

 

  さらにこの間、地方分権が推進され、国・県の関与が見直される中で、市町村の自主性、主体性が大きく問われています。このことは、行政のスリム化、住民ニーズに合った施策の展開が必要となり、そのためにも効率性のある財政運営が緊急かつ重要な課題となっているところであります。このことから、新しい時代に即応した自主的かつ主体的な活力ある地域づくり等重要政策課題を推進してゆくために、ここに第4次「最上町行財政改革大綱」を定め、無駄を省きよりよい行財政を築くための指針とするものであります。

 

  この行政改革の推進にあたっては、行政運営全般にわたって再点検を行い、限られた財源や人的資源を町民が真に必要とする分野に優先的、重点的に投入する仕組みをつくり、その上に立って、町民に広く情報を提供し、また、町民に対して、十分な説明責任を果たしていくことを常に基本に置き、各課題に取り組む必要があります。

  この改革は、地方自治の目標である住民福祉の向上を図るために、最小の経費で最大の効果を挙げるために、これを確実に成し遂げることが重要であり、数値目標や個別項目などを達成するために、何をどうすれば良いか、知恵を絞り、工夫を凝らしながら思い切った改革を推進しようとするものであり、住民の理解を得ながら新しい時代にふさわしい元気な町の構築のためにあらたな決意を持って実行してゆくものであります。

 

  住民各位のご協力をお願いするとともに、新しい時代にふさわしい町づくりに積極的なご協力をお願いするものです。

 

 

平成16年12月1日
最上町長  髙 橋 重 美


 

 

Ⅱ.基本方針

1 行財政改革の必要性

我が国の経済は、バブル経済の崩壊を契機に経済的背景が大きく変貌し、社会経済構造そのものが制度疲労をおこしています。また、長引く景気の低迷は、町の財政運営に対しても大きな影響を及ぼし、行財政運営の見直しが急務となっています。
一方、国際・情報社会の急激な進展、少子高齢社会の本格的な到来、産業構造の変化、地球規模の環境問題の深刻化など、住民生活を取巻く環境が複雑かつ多様化してきている中で、地方分権の進展により住民の一番身近な行政となる市町村の担う役割はますます重要となっています。
このように急速に変化する社会情勢の中で、第3次最上町総合計画の将来像「心あたたまる人と自然の最上町」の実現のために、住民の皆さんの理解と協力を得ながら、前例踏襲、慣行優先といった旧来の行政体質を転換し、新しい時代にふさわしい新しい行政システムを創ることが必要となっています。

2 基本理念
新しい時代の行財政改革は、社会経済情勢の変化に柔軟に対応できる行財政運営のシステムを住民とともに考え構築してゆくことが重要です。
そのためには、明確な役割分担のもと住民の参画を推進し、住民を主役とする協働による行政運営を図ります。また、多様化・複雑化する行政ニーズに迅速に対応するうえで、その基盤となる健全財政を維持することが必要です。

3 計画の構成と期間
(1) 行財政改革大綱
大綱は、新しい時代にふさわしい地方自治の構築をめざして、その実現のために必要な施策を総合的に示したものです。


(2) 行財政改革実施計画
行財政改革大綱に定められた施策の体系を着実に実施するため、具体的な改革項目、内容、目標値等を明示した2ヵ年計画とします。

 


 

Ⅲ.改革の具体的方策

1 住民主役の町づくり

(1) 行政の透明性の確保
 町政の運営にあたっては、客観的に公正で、かつ透明性の高い行政運営を推進する必要があります。住民が、町政を常に適切に評価できるよう施策の内容、効果等についても過去の実績との比較や他の地方公共団体との比較を行うなど出来る限り住民が理解しやすい工夫を講じることとします。そのためには、情報公開制度の拡充や住民の参加による町政の推進を図りながら、住民サービスの向上に努め、開かれた町政の推進を図ります。

(2) 協働の地域づくり
 住民を主役とする町政を推進していくためには、住民と行政が相互理解のもと互いのあるべき姿、担うべき役割を明確にし、協働の関係を築いていくことが重要です。
そのためには、現行の各種事業の中で、住民・地域との協働が可能なものはについて点検を行い、住民・地域・行政のそれぞれにおける役割を明確にするとともに、さまざまな組織との連携を図るなど協働のシステムを確立して行く必要があります。

 

(3) 安全安心の町づくり

①協働の防犯活動

地域の安全は、住民が生活を営む上での基盤であり、地域の安全を脅かす身近な犯罪、事故及び少年非行等の防止に努め、安全安心の町づくりを進めなければなりません。
そのために、住民、地域、町及び関係機関との協働によりそれぞれの立場で、地域を守り、住民を守る「安全・安心の町づくり」を推進していきます。

②自主防災活動の支援

平成7年の阪神・淡路大震災の例を示すまでもなく、平成13年7月及び8月の宮城県北部地震の経験は、近隣地域の住民相互の協力体制がいかに重要かを示しました。自主防災組織の充実を図り、想定される新庄盆地活断層を原因とする大規模地震等に備えなければなりません。

 

(4) 環境にやさしい町づくりの推進
 町づくりのメインテーマ「心あたたまる人と自然の最上町」にも謳われているように、豊かな自然、優れた環境を守り、これを活かした町づくりが求められています。今、地球規模で自然を守る運動が進められているように、最上町においても、この優れた自然を守り、生活の中に活かし、環境にやさしい町づくりを推進します。

 

 

2 自主自立の町づくり

 バブル経済崩壊の後遺症は我が国の経済にその影を残し、我が国の経済構造そのものの変革が求められています。このような状況は、町行財政運営にも強く影響を及ぼし、町税の減収、収納率の低下、さらには国の改革に伴う地方交付税の大幅な減少をもたらしております。


 こうした厳しい状況において、住民サービスの維持・向上を図りながら効果的な行政運営を行っていくためには、確固たる決意のもと行財政改革を推進する必要があります。

 

 このため、限られた資源を有効に活用し、最小の経費で最大の効果をあげることができるようコスト意識を持って行財政運営に努めるとともに、常に問題意識を持ちながら住民の視点に立った行政サービスを提供できるようにしなければなりません。

(1) 効果と適性を重視した行財政運営
 健全財政を維持するためには、前例踏襲的な行財政執行を変革し、新たな視点から行財政運営を行うことが重要です。
そのためには、費用対効果などコストに対する意識をもって、これまでの業務やその手法などを根本的に見直しスクラップ・アンド・ビルドの精神で再構築するとともに、公有財産の効率かつ有効的な活用、内部管理経費等の徹底した節減を図る必要があります。

 

①効果的な行財政運営

ア事務事業の見直し

・社会情勢の変化や事業の進捗などにより、当初の目的を達成した事務・事業、必要性の薄れた事務・事業、実施目的が類似している事務・事業について見直しを行い、廃止、縮小、統合などを検討します。

・審議会等の目的・必要性・効果の観点から見直しを行い、必要に応じて再編統合します。

・補助金負担金の目的や効果、必要性を総合的に判断し、一定の交付基準に基づく見直しを行うとともに、補助金を受けている団体が自立していくための方策について検討を進めます。

イ民間活力の導入

・民間委託やPFIの導入、NPO等との協働などについて、その効率・効果を十分に精査し積極的な活用を進めます。

・公の施設の指定管理者制度の活用により、民間活力と、施設の有効活用を積極的に進めます。

ウ民間的経営感覚の導入

・事務・事業について、目標を設定して進行を管理するとともに、その達成度や費用対効果などを検証し、客観的な指標を用いた評価を行うシステムの導入について検討いたします。

・事務・事業評価手法の確立と、行政評価システムの構築に努めます。

・企業会計手法(バランスシート)などの活用と公表、その他民間的な経営感覚を取り入れながら、健全財政の維持を図ります。

 

②財源の確保

 

ア 町税等徴収率の向上と滞納額の圧縮

・町税の適正な課税と公平な徴収、使途に関する情報提供に努め、収納率の向上を図ります。

・厳しい経済状況の影響をうけて町税や国保税、上下水道使用料など、町に納める税金等は未納額が毎年生じており、滞納額についても増加の傾向を示しており、さらなる徴収体制の整備と強化について検討を行い、その圧縮に努めます。

 

イ 受益者負担の見直しと公平性の確保

・使用料・手数料については、社会経済状況や住民ニーズとの整合性を考慮するとともに、サービスを提供するうえで受益者負担の原則に基づき、適正な料金体系となっているか、定期的な見直しを行います。

 

③経費節減の徹底

総ての事務・事業について一層の精査を行い、経費節減・圧縮のために創意工夫を図ります。

 

ア 徹底した内部管理経費の節減

出張等の制限をはじめ、時間外勤務の縮減、高熱水費の節減など内部管理経費の一層の節減に努めます。


イ 広域市町村圏事務組合等の分担金の縮減

最上広域市町村圏事務組合の分担金が年々上昇傾向にあることから、他市町村と協調しながら組合事務の合理化、事業の見直し等を要請していきます。

 

④ 公有財産の適正で有効な活用

利用されていない公有財産について、将来的な活用の有無を検討したうえで、必要のない土地については、貸付や転用、売却などを進めます。

 

(2) 簡素で効率的な行政組織

住民主役を推進していくためには、従来の行政体制にとらわれることなく、財源や人材など限られた行政資源を有効に活用しながら、社会経済情勢の変化や多様化する行政ニーズに迅速かつ的確に対応することが重要です。
そのためには、住民にとって分かりやすく、柔軟性・機動性に富んだ組織体制の整備と職員の配置を進めるとともに、行政のプロという観点から人材の育成、管理を行うほか、情報の電子化、行政事務システム化を進め、住民の利便性の向上を目指すことが必要です。

 

① 組織運営の充実

ア 組織運営体制の整備

・各部門の政策・調整機能の強化を図るとともに、重点課題や課題に柔軟かつ迅速に対応できる組織形態について検討を進めます。

イ 職員数と配置の適正化

・定員適正化計画の数値目標に基づき、中期的な展望のもと職員数の適正化に努めます。

・繁忙期の応援体制や専門職員の流動的な配置、再任用職員の採用などを検討するとともに、各課の事務・事業の計画的な実施に期するため、職員の適正な配置に努めます。

・複雑・多岐にわたる行政ニーズに応えるために多様な人材の確保に努めます。

 

② 人材の育成と管理

ア 職員研修の充実

・人材育成に関する基本方針を制定し、求められる職員像と具体的な育成方法等について検討いたします。

 

イ 人事管理制度の充実

・目標による業務管理や能力評定など多角的な勤務評定を実施し、職員の能力開発に活用するほか、公正な人事管理に努めます。

・勤務評定を人事管理に反映させるとともに、職員の能力、適正などに応じた人事異動を行います。
・「性別にとらわれることなく、その個性と能力を十分に発揮できる豊かな社会」の形成を基本として、女性の登用を進めます。

 

③ 行政の効率的な改善

ア 行政手続の適正化と簡素化

・行政運営における公正の確保と透明性の向上を図るため、各種申請等に対する審査基準の公表や標準処理期間の設定を行い、行政手続の適正化を進めます。

・押印の見直しなど、申請手続き等の簡素化に努めます。

 

イ OA化の一層の推進

・住民生活に直接かかわる行政事務などをシステム化するとともに、IT(情報通信技術)を活用した多用なサービスの提供を進めるほか、事務処理の迅速化を進めます。

・ホームページを活用した多用な行政情報を提供いたします。

・電子文書管理などシステムを総合的・計画的に整備し、組織の効率性を高めます。

 

ウ 行政サービスの改善と品質管理

・住民の視点に立った行政サービスを提供するうえで継続的な改善(PDCAマネジメントサイクル)を行い、住民の満足度が向上する質の高い行政サービスの確保・提供に努めます。

・特に住民生活に密接に関係する窓口業務について、窓口の利用方法、時間、各種申請書類などの改善を図ります。

 

(3) 社会変化に柔軟に対応できる組織

これまでの単一的な市町村の枠にとらわれることなく、近隣市町村との連携などによる広域的な視点での地域づくりと個性豊かで活力に満ちた地域社会の形成を目指して地方分権を推進することが重要です。
そのためには、共通する行政課題に対して近隣市町村と共同で事務を行うなど、行政運営の効率化と住民サービスの向上を進めるとともに、厳しい財政状況の中でも住民の声をもとに総合的な行政を展開することが必要です。

 

① 広域連携の充実

ア 広域連携の強化

・共通する行政課題について近隣市町村と調査・研究を行うとともに、広域的な観点から住民ニーズの把握に努めます。

・共通する行政課題や新たに発生する行政課題に対して、広域的な視点から近隣市町村との連携を強化し、積極的な対応を進めます。

 

② 地方分権の推進

ア 行財政基盤の強化

・行政改革をより一層推進し、行財政基盤の強化に努めます。
・行財政基盤の強化、住民サービスの維持・向上という観点から、地方分権型社会にふさわしい地方自治体のあり方や適正な規模など、町の将来あるべき姿について住民とともに検討を行います。

 

 

 

 


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